強制連結法とは?
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強制連結法(compulsory linkage)は、教師が学習者のレディネス(既有スキーマ・準備性・既習度)や課題解決における思考過程を知るための手法である。


● 強制連結法の方法
強制連結の方法は、発端部と帰結部に入る2つのキーワードを与え、学習者が途中に関連するスキーマを連想しながら挿入し、2つのキーワードを連結(リンク)していくというものである。そして、外化されたスキーマの数や連結の論理性・妥当性などから、学習者のレディネスを把握するというものである。




図1 強制連結法の例


● 強制連結法の具体例
例えば、発端部に「ロケット」というキーワード、帰結部に「ジャガイモ」というキーワードを設定する。この2つのキーワードの間に連想によってスキーマを書き出し、帰結キーワードまで強制的に連結するというものである。

図1は、日本人大学生とミャンマーからの留学生による強制連結の例である。日本人学生が、「ロケット」から「カウントダウン」、「宇宙」、「NASA」などの単語を連想しているのに対し、ミャンマーからの留学生は、「ロケット」から「兵器・戦争」を連想している。このことから、日本人学生とミャンマーからの留学生の連結結果が全く異なっていることがわかる。

教師が、ミャンマーからの留学生に対して、「NASA」→「アメリカ」→「ファーストフード」といった授業展開をしてしまうと、学生は自分の持っている既習知識とリンクすることができない。つまり、授業展開をイメージ化することができないために理解が困難となってしまうわけである。

教師は、学習者が2つのキーワード間をどのような単語と順序で連結していったかを分析することによって、学習者の先行知識や技能・経験、興味関心の方向性などをあらかじめ把握することができる。この分析結果に基づいて、学習者の特性と学習課題の特徴に最もふさわしい授業設計を行えば、教師と学習者との間のズレを防ぎ、学習者にとって「わかる授業」を展開することが可能となるだろう。